こんにちは。Kです。
私たちの冬は「薪ストーブキャンプ」がメインとなります。
凍てつくフィールドと対称的なポカポカの幕内でのキャンプは、まさに究極の「非日常」です。
薪ストーブについてはすでに何本も記事を書いています。
ただ、今年は空前の「キャンプブーム」となっていて、今シーズンより「薪ストーブキャンプ」を始める人も多いと思います。
今回は、そういった方の為に、薪ストーブの注意点などを含め、「5シーズン目の薪ストーブキャンプ論」として、薪ストーブキャンプの方法を考えてみたいと思います。
5シーズン目の薪ストーブキャンプ論(前編)
最初に「薪ストーブキャンプ」を始める場合、一番最初に気になるのが「
安全性」です。
なにせ、「テントの中で薪を燃やす」ので、火災や死亡事故のイメージが強くなります。
私たちも一番最初に始めた頃は凄くビビりました(笑)
ただ、5シーズン使った現在、私たちの安全面に関しての考え方は、
「
正しく理解して運用すれば安全に遊べる」
という事です。
まぁ、「正しく使えば」という条件は非常に便利で、これを枕に付ければナイフだろうと、爆弾だろうと同じ話になります。
とは言え、この「正しい理解と運用」というのが、中々の曲者です。
ですので、順を追ってそのことを説明してみます。
薪ストーブの原理
薪ストーブの原理自体は単純です。
密閉された「燃焼室」で薪を燃やすと、そこに接続された「煙突」から、「
ドラフト現象(煙突効果)」によって、燃焼ガスが外に排気されます。
この「強制排気」が発生するので、「燃焼室」は気圧が低い状態になります。
そのため、設けられた「吸気口」から新鮮な空気が常に入り、その新鮮酸素で薪がさらに燃焼します。
「薪を燃やす → 煙突効果による排気 → 負圧にる燃焼室への吸気 → さらに燃焼」
このサイクルが確立すると、薪は常に「火ふき棒」で空気を送った時のように効率良く燃え上がり、煙は必ず煙突から外に出るので全く煙くありません。
これが、キャプンプで薪ストーブを使う最大の利点とも言えます。
ただ、逆に言うと、このサイクルが崩れると、煙が「逆流」して幕内に漏れます。
一番多いパターンは、煙突の先端の「
目詰まり」と、不完全燃焼による、燃焼室の「
窒息」です。
アウトドア用ストーブの場合、煙突は直接外気に晒される事になります。
そのため、急激な温度低下が起こると、燃焼ガスが冷えて、煤やタールとなります。
特に、「火の粉除け」などのパーツは、煙突先端で一番冷える位置にあるため、薪ストーブの温度が低下すると、そこに煤やタールが付着して目詰まりを起こして、気道を塞いでしまいます。
また、燃焼室は、前面に吸気口、背面に煙突ポートがあるので、前側と奥側で空気量の違いが出やすいです。
ストーブの形状などにもよりますが、薪を入れすぎたりすると、燃焼室手前で空気を使い果たし、奥は熱だけで酸欠となり、「炭焼き小屋」のようになります。
その燃えかすが「煙突ポート」を塞ぐと、煙の出口が無くなり、逆流する事になります。
どちらも、燃焼室の温度低下が原因でなりやすいので、薪の質や、ダンパーの絞りすぎには注意が必要です。
安全な薪ストーブの使い方とは
最近のテントは、「煙突ポート」などが装着されていて、薪ストーブを簡単に扱える物が増えています。
しかし、それが「薪ストーブが安心して使えるテント」という事かと言えば違います。
というより、こういった「
お墨付きによる安心感」は、薪ストーブに限らず、キャンプなどアウトドアでは一番危険だと思います。
要するに「運転免許証を持っていれば、交通事故を起こさないのか?」という話ですね。
幕内での火器の使用では「火災」と「一酸化炭素中毒」が問題になります。
どちらも、直接適に「命」に関わる事ですし、テントメーカーも、幕内を「火器厳禁」とするのも、その危険性がとても高いからです。
「火災」については、テントの素材は、基本は「
布きれ」です。
可燃性が高い、シルナイロンなどは元々火器の使用は危険すぎますが、難燃性が高い素材と言えど、燃えない訳ではありません。
そのため、運用を誤れば、部分的だとしても溶かしたり燃やしたりしてしまいます。
とは言え、ガス機器と違って、薪ストーブは「爆発」する事はありません。
でも、燃焼室はかなり高温になるので、例えば、ストーブに下草が触れたりすると、それに引火する可能性はあります。
運用するときは、万一に備え、消火用の水などを準備する事が大切です(火の取り扱いなので薪ストーブに限った話ではありません)
キャンプの事故で一番怖いのは、「一酸化炭素中毒」です。
サイレントキラーと呼ばれているように、「一酸化炭素」自体は、無味無臭のため、気がついたら死んでいたと言う事になりかねません。
一酸化炭素対策として重要なのは、「換気」です。
火器の幕内使用を謳うテントには、必ず「ベンチレーション」が付いていて、そこから換気を行い、一酸化炭素中毒を防ぎます。
しかし、「ベンチレーション」での排気量は、その開口口の大きさで決まっています。
ですので「ベンチレーション」の能力を超える量の一酸化炭素を発生させれば、必ずどこかのタイミングで一酸化炭素中毒を起こすことになります。
ただ、薪ストーブの場合、燃焼時に一酸化炭素が漏れる状態と言うのは、煙突目詰まりなどが原因による「煙の逆流」です。
ですので、一酸化炭素中毒になる前に、煙で燻される事になるので気がつく事が多いと思います。
とは言え、寝落ちしたとき、熾火になったストーブの煙突が何らかの原因で詰まると、幕内に一酸化炭素が充満する事は考えられます。
対策としては、火を入れたまま寝たりせず、一酸化炭素警報器などを設置して運用するのが良いと思います。
とはいえ、薪ストーブは、「
得体の知れない未知の道具」ではありません。
その構造は決まっているので、中で薪を燃やせば全て「物理の法則」に従って動きます。
大切な事は、自分の使う薪ストーブが、「どう言う条件でどういった動き方をするのか」というのを、キチンと知る事です。
その為には、いきなりテント内で使うことをせず、先ずは屋外でテストをして、その薪ストーブを理解する事が重要だと思います。
Fbストーブ・NEOの動き
一口に「アウトドア用薪ストーブ」と言っても、その設計により、性格が異なります。
ですので、私たちが解るのは、私たちが使っている薪ストーブだけです。
私たちの薪ストーブは、ホリデーロードの「
Fbストーブ・NEO」です。
アウトドア用に設計された組立式のストーブで、煙突が「巻き煙突」となっているので、とてもコンパクトに収納出来ます。
このストーブは「
小型」の部類に入ると思います。
燃焼室は通常の薪のサイズで3本くらいが入ります。
設置方法は、使う幕によって2種類に分けています。
煙突の横引きインストール
一つ目は、横1メートルの煙突を「90°エルボー」を使い横方向にテントのサイドパネルから出して、その上に2メートル立てる「
横引き」という方法です。
この方法のメリットは、サイドパネルから出せるので、テントに「煙突穴」を空けずに使えるので、大型幕であればどんな形でもインストールすることが出来ます。
デメリットとしては、幕よけのパーツが大型化しやすいことや、横に出した煙突を支える為の工夫が必要になることだと思います。
横引きの時は、燃焼室から煙突が一度、真横に走る関係で、ドラフト効果が立てに比べると弱くなります。
燃焼室が高温になりすぎると、薪から出た可燃ガスが横方向の煙突内で「
二次燃焼」を起こすことがあります。
この状態になるには、燃焼室の表面温度は「450℃以上」になっています。
この時は煙突温度もかなり高温となり、幕外にある、2つ目の「90°エルボー」の所でも100℃以上になる時があります。
私たちの幕よけは、直接煙突に触れない構造にしてあるので、この状態でも幕が溶けることはありません。
ただ、あまり高いと怖いので、煙突内で2次燃焼が起きた時は、ダンパーを絞り落ち着かせます。
落ち着いた通常時では、燃焼室の温度は300℃〜400℃くらいをキープしています。
この時、2メートル立ち上げた煙突先端の温度は、大体、40〜60℃くらいで、排気もクリーンですので、煤やタールも付きにくいです。
煙突のストーレト出し(縦出し)
もう一つは、テントの煙突ポートなどから真上に煙突を出す「
縦出し」と言う方法です。
テントに煙突ポートがあったり、ワンポールテントなど、上部にベンチレーション部分から煙突を出せる時に使います。
メリットは、横引きに比べて幕よけパーツが少なく、設置が楽なことです。
デメリットは、テント上部に「穴」が無いと出来ないので、出来る幕が限定される事になります。
私たちが多く使うバラゲルキャンプは、高さが「3メートル」です。
そのため、煙突の長さは「1メートル煙突」を3本継いで「3メートル」にしています。
テントと煙突が同じ長さなので、外に出ないように思いますが、本体と足の高さがさらに加わるので、その分、煙突が外に出ます。
また、少し高さが欲しい時は、「フィールドラック」など、メタルラックの上に本体を乗せて調節して使います。
煙突の力である「煙突効果」は、煙突長が長くなれば強くなります。
「Fbストーブ・NEO」の場合、「ティピー型にストレートで3メートル煙突」と言う状態が一番、煙突効果がが強くなるようです。
そのためストーブの燃焼効率が上がり、運用は楽になります。(火がつきやすく、一度燃えると一気に高温になります)
ただその反面、上昇気流が強いので煙突から大きな「
火の粉」が出やすくなります。
そのため、ストレートで煙突を出す場合は、その天辺に「
火の粉止め」として、メッシュの金網を装着するようにしています。
ストレートでも煙突内で「二次燃焼」を起こすことがありますが、排気が強い為なのか、横引きよりは発生頻度は低いように思います。
通常の300〜400℃くらいの燃焼温度の場合、煙突上部の幕よけ部分(2m50cm付近)の煙突温度は、60℃〜80℃くらいです。
ストレートの場合、煙突温度が低い位置が幕との接触部分になるため、横引きよりは幕よけが簡易的にしています。
以上が、私たちのストーブの使い方です。
次回は、薪ストーブの選び方を考えてみたいと思います。
つづく。。。
後編の記事はこちら
2020/12/17
こんにちは。Kです。今日は、「5シーズン目の薪ストーブキャンプ論」の後編です。前編では、薪ストーブの安全性や、大まかな使い方を説明しました。後編では、薪ストーブ本体の、素材や構造の違いについて説明したいと思います。前編の記事はこちら2020/12/155シーズン目の薪ストーブキャン…
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