雨キャンプを快適にする雨幕考察。

zero21kei

2022年10月14日 17:50

こんにちは。Kです。


キャンプにおいて天気はとても重要なファクターです。

その中で数多のキャンパーを悩ますのが「」だと思います。


「雨の日はキャンプをしない」

そう決めてる人も多いと思いますが、雨は自然現象ですから、晴れだと思って行っても雨に降られる事はあります。

また、長くキャンプをしていると「雨キャンプ」を覚悟で出撃する場面も出てきます。


そんな色々な条件で発生する雨キャンプにおいて、「雨の日に使いたいテント」と言うのがあります。


それが通称「雨幕」です。


しかし、多くのキャンパーが言う「雨幕」とは、よく考えると定義が難しい存在です。


と言うのは「雨漏りしないテント」と言うだけなら、少なくとも新品のテントのほぼ全てが当てはまります。

それなら、わざわざ雨幕と呼ぶ必要はないので、定義としての雨幕は「雨に強い」と言う以外の所にポイントがあるようです。


では、雨幕とはいったいどういう風に考えて、どう選ぶべきテントの事なのでしょうか?



と言う事で、今回はそんな「雨幕」の事を考えてみたいと思います。



















雨幕たり得るスペックと形状とは?


先ず雨幕の大前提として「雨漏りしないテント」である必要があります。


先ほどは「新品のテントのほぼ全てが雨幕」とは言いましたが、テントの中には「雨に適さない物」もあります。


特にどうしようも無いのがテントの形状で、中には「屋根などに雨がたまりやすい形」のテントがあります。

テントの形状は基本的に屋根から傾斜があり、その傾斜に沿って雨水が下に落ちます。

この時、傾斜が弱い部分があり、かつ、テント自体を傾斜地などに設営すると、場合によっては、傾斜が弱い部分がフラットに近くなって水が溜まることがあります。


テントは防水処理がされているので、「雨が溜まる=雨漏りする」と言う訳ではありませんが、なるべくそのような可能性があるテントは雨では避けた方が良いでしょう。




またテントの素材も大切で、テントにはコットン、ポリコットン、ポリエステル、シルナイロンなど色々な種類があります。


素材自体のカタログスペック的には「耐水圧」などの数値があります。


ただ、個人的な経験では、そのスペック上の数値の大きさより、


品質の良い撥水防水加工が的確に施されているか?


シームテープなど素材の連結部分が丁寧に加工されているか?


などの方が割と重要だと思います。


また、雨キャンプ時の浸水トラブルは、頭上もそうですが、足下の方がより深刻です。

特にボトムがあるテントの場合、その部分が浸水するとシュラフなどが水浸しになります。

ですので、ボトム部分の防水性能は、幕体よりも重要ですので、そこがしっかりとしてるテントを選ぶのが良いと思います。
















雨幕を使う雨キャンプの定義



以上のように、「雨に弱いテントを除く」という基本的な事をクリアすれば、あとはどんなテントでも「雨キャンプ」で使えます。


その中でわざわざ「雨幕」と言うのを考えるとなると、その条件とは「雨露を凌げて寝れる」と言う以外の部分に価値がある事になります。


それはつまり、「雨の中でどういうキャンプをしたいのか?」と言う「キャンプスタイルの問題」です。


ですので、雨幕の正体は、「雨の中でより快適に、より便利に、よりストレス無く、キャンプが楽しめるテント」と言う事になります。


後はその条件に適したテントを探すだけですが、そのためにまず「雨キャンプとはどういうキャンプなのか?」を整理してみるのが良さそうです。


そこで、この話を解りやすくするために「雨キャンプ」を条件ごとに分解してみます。


それが、

雨設営」「雨撤収」「雨キャン中

の3つの状態です。


では、それぞれの状態と、それぞれに「重要視されるポイント」を考えてみましょう。











雨設営



雨設営」とは、キャンプ場に到着した時に雨が降っている状態です。


晴れなら荷物を降ろしながら好きなようにサイトを設営しますが、雨設営の場合は雨に濡れたずぶ濡れのフィールドがあるだけなので、何より「雨に濡れない場所の確保」が必要になります。


ですので、最初に立てるのがテント(もしくはタープ)となりますが、この時に重要な要素は「雨の中でも直ぐ立ち上がるテント」と言う事です。


ポールの数が多かったり、ペグ打ちが多いテントは、その分、設営に時間が掛かります。

特に雨量が多い場合、地面に幕体を広げて作業をしている間に雨がどんどん幕の上に溜まり、立ち上げるのに余計な手間がかかったりします。


そして、カッパを着ながらの作業を永遠と続けると、結果心も体もシットリとしてしまいテンションが下がります。


ですので、雨設営では「とにかく素早く立てたれる」という「時間の要素」がとても大切になるのです。











雨撤収



雨撤収」とは、キャンプを終えて帰る時に雨が降っている状態です。


もちろん、速やかに片付けるのは大切ですが、雨設営に比べると(帰るだけなので)じっくり作業が出来きます。

ですので、雨撤収は時間的要素はある程度許容できます。


そうなると、雨撤収で重要視されるのは何かというと、幕体の質量、つまり「大きさと重さ」です。



雨に濡れたテントは、乾燥時と違って重く嵩張り、泥がついて汚れてます。


これを仕舞って車に積む必要がありますが、大きく重いほど、その作業が困難になります。



せっかく「雨キャンプ」を楽しんだのに、最後の最後に重くて泥だらけのテントと、雨の中で格闘するのはかなりのトラウマになります。



また、持ち帰った濡れた幕は、後日「乾燥」させる必要があります。(カビや加水分解の原因となります)


その時、大きな庭や、近くに公園があれば良いですが、それらが無い場合はベランダなどで「天日干し」をします。


そこまで考えると、雨撤収に適した幕の条件は「コンパクトで持ち運びが容易」である事がとても大切です。














雨キャン中



雨キャンプにおいて、「設営・撤収」以外の時間は全て「雨キャンプ中」つまり「雨キャン中」となります。


そして全てのキャンプは「自然の中で過ごす時間」を得るために遠出をするのです。


ですので、「雨キャン中」を考えると、自分たちがしたいキャンプをするための「快適性」が最も重要な要素になります。


ここが前に上げた設営撤収と大きく異なる点です。


というのは、先に挙げた雨設営・雨撤収の条件だけでテントを探すと「最低限大きさの小さなテント」が一番良い事になります。


しかし、それでは肝心の「雨キャンプを過ごす時間」が必ずしも快適とはなりません。



雨は、風が吹いていて「横殴りの雨」もあれば「霧雨」のようにシトシトと濡れる雨もあります。

このような雨の場合、タープには「壁」が無いので、タープの真下以外は、それなりに雨に濡れてしまいます。


そしてなにより「雨キャンプを楽しむ」と言うのは「雨に濡れに行くことではない」と言う事です。







ワイルドキャンプが大好きな「おっさん」だけなら、雨に濡れながらでも楽しいかもしれません。


しかし、子供も参加するファミキャンなどでは、そんな事を言って子供に風邪を引かせては大変です。



ですので、「快適性」を重視するのであれば、選ぶテントは必然的に「壁のある大きなテント」となります。


候補になるのは「シェルター」や「2ルーム」、もしくは全てが幕内で完結できる「大型幕」が「雨キャン中」に適した幕となります。















理想の雨幕とは?


ということで、3つの条件を考えてみました。


「設営時は、あっという間に立つ」

「キャンプ中は快適なスペースと四方を壁に囲まれる」

「撤収時はコンパクトに仕舞えて、あとで簡単に乾かせる」



それが、今回の考察から導き出される「理想とする雨幕」の姿です。


見ての通り、全てを網羅するのは不可能な条件ですが、「どの部分を妥協するか?」がキャンパーの腕の見せ所でもあります。



私たちはこの条件になるべく近づけるために、雨幕の条件を以下のように設定しました。



「素材はポリエステル(次点でシルナイロン)」

「シングルウォールテント」

「タープを使わなくても完結できるリビングを備えること」





素材は、軽量コンパクトではシルナイロンの方が良いですが、火に弱く火器が使い難いため、オールシーズン使う事を考えてポリエステル素材を1番にしています。

そして、「シングルウォールテント」に絞る事で、軽量コンパクトにします。

シングルウォールは、フライシートを備えるダブルウォールに比べて雨に弱いイメージがあります。

ただ、ダブルウォールの利点はどちらかと言うと「結露対策」であって、防水性と言う意味ではどちらもそれほど違いがありません。(雨漏りが始まったらどちらの仕様でもアウトです)


そして、私たちにとって一番大切なのが、「雨キャンプの快適性」なので、必然的にお籠もりキャンプが出来る幕が候補になります。


この条件に合うのが、私たちの持っている2つの幕です。











カヤード



スノーピークの大不人気幕である「カヤード」

これが、私たちにとって雨幕エースです。


6面メッシュを備える夏用シェルターですが、オプションの「サイドウォール」を装着するれば、広大スペースが雨に濡れずに確保出来ます。


設営は「ほぼタープ」であり、必要ペグ数は、14本ですが、最初に4本打てば地面から幕体を立ち上げられるのでかなりスピーディーに設営出来ます。


また、キャンプ中はその広大なスペースを利用して、インナーテントを入れたり、コット寝にしたりとレイアウトはかなり自由に使えます。


さらに風がなければ冬期でも「石油ストーブ」や「薪ストーブ」を用いて快適なキャンプが可能です。


そして、雨撤収となっても「タープを乾かす」とほぼ同じ感じで干せるので、キャンプ後のメンテナンスが容易です。








ワゴントップ4P



私たちがサマーシーズンのカヤックキャンプで使う「ワゴントップ4P」も、雨幕として使えます。


むしろ、カヤードの持つ「幕内の広さ」を捨てさえすれば、ワゴントップの方が雨幕として優れていると言えます。


なにせ、設営簡単で、ガレージを付けると大きな前室はリビングとして使えます。

そして、ガレージと本体がセパレートできるので、収納もコンパクトで、極端な話、お風呂場の「浴室乾燥」で乾かす事も可能です。







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まとめ


とかく嫌われがちな「雨キャンプ」ですが、いざやってみると楽しいキャンプです。

例えば、雨がテントを叩くので、周囲の音が余り気にならず、自分たちの時間をリラックスして過ごすことが出来ます。

また、普段混んでいるキャンプ場も、雨の日は比較的空いているので、いつもと違ったゆとりのある時間を過ごせます。


そういったキャンプの楽しむためには、やはり自分のスタイルに合った「雨幕」を備えるのが良いと思います。



おしまい。。。。。










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