こんにちは。Kです。
全3回に分けて紹介しているヘルスポートの「
バランゲルキャンプ 8-10」の最終回です。
北欧、ノルウェーの幕という事で、冬キャンプを想定した作りになっているようです。
その辺りの細かい所を紹介します。
Helsport HPより
性能の記事
設営の記事
ベンチレーション
「バランゲルキャンプ」の上部には、2枚の布を紐で操作する形の「
ベンチレーション」が付いています。
操作は色分けされた「2本の紐」を引っ張ります。
この紐は長さがあるので、テントの中から手の届かない、上部の操作ができます。
「
緑」を引くと、幕が開き、「
赤」を引っ張ると幕が閉じます。
ベンチレーションは2枚の幕で出来ているので、それぞれの操作用に、このロープが対角線上に「
2カ所」あります。
テントの外側には、さらに「開くのを固定」するロープがあり、これにテンションをかけると、完全にフルクローズできます。
ベンチレーションには、「虫」の進入を防ぐ、メッシュがありますが、煙突を出せるように「全開」にする事が出来ます。
このメッシュは、紐を引っ張ると「全閉」しますが、高い位置にあるので、設営後に操作する場合は、踏み台が必要です。
この他、「バランゲルキャンプ」の特徴としては、上部のベンチレーションの他に、サイドに2カ所、「
吸気口」があります。
通常のテントの場合、吸気はテント下面の隙間からおこないます。
晴れのキャンプならこれで十分換気されますが、「降雪時」は一番最初に塞がれる場所でもあります。
「バランゲルキャンプ」は、少し高さがある場所に「吸気口」があるので「
雪が積もった時」でも、テント内が「窒息」しないようになっています。
なんか、「
雪中専用」って感じですね。
この「吸気口」にも「モスキートネット」が付いていて、開閉可能です。
また、内側の紐を引けば、「全閉」にすることも出来ます。
スカート
バランゲルキャンプには「スカート」が付いています。
通常のテントの「スカート」は、テントの面ごとに、1枚づつ付いている事が多いですが、「バランゲルキャンプ」の「スカート」は、入口の1カ所以外、全て繋がっている「一体構造」となっています。
そのため、隙間が空かず、スカートが「風で捲れ上がる」ことが有りません。
また、幕をキレイに張ると、ピシッとスカートが地面に付くようになっているので、冬の風が強いときは威力を発揮してくれそうです。
テントは「八角形」ですが、それぞれの間に「ペグ」を打てる「リング」が付いているので、テントの下部を完全に密閉したいときは、ここにもペグ打ちすると、隙間風を防げます。
また、その時の換気は、先ほどの「吸気口」や「前室の扉」で調節できるようになっています。
インナーテント
インナーテントは入口の部分に、開口口があり、開け閉めが可能です。
テント下部には、テント本体とは逆方向の内側に「スカート」が付いていて、外気の進入を防ぐ構造になっています。
こちらも隙間の無い、「一体構造」となっています。
場合によっては、「薪ストーブ無し」でもテントの中は暖かそうですね。
また、本体の「吸気口」と同じ位置に開口口があるので、前幕を全閉しても「換気」させることが出来ます。
インナーテントには「サイドポケット」があり、ちょっとした小物を仕舞うことができます。
※Helsport HPより
オプションの「フロアマット」は、入口側から開く構造になっていて、薪ストーブを置いても「土間」を作る事が出来ます。
出入り口
「出入り口」には、前室があり、メッシュパネルが付いています。
内側から見るとこんな感じです。
入口は、センターで開くタイプですので、片側を開けておけば、出入りは楽です。
前室は「ギアシェッド」としても使えます。
そして「ティピーの弱点」である「雨や雪の時の出入り」がとても楽になり、入口付近を含めて幕内をフルに使えます。
また、前室の左右には明かり取り用の「ビニール製の窓」が付いています。
ただ、カーテンを閉めて、下に付いている「マジックテープ」を留めると。
窓が閉まり、「幕内のプライベート」を守ることが出来ます。
ロープ
外側の「ロープ」の取り付け位置には、赤い紐のついた「ゴムのリング」が装着されています。
ロープをしまう時は、この紐を引っ張り。。。。
ロープを巻いてくぐらせると。。。
このように「幕」にロープが固定出来るので、中々便利です。
本国には専用焚火台も・・・
日本での取り扱いはありませんが、本国ノルウェーにはテント内で使う「Lavvo brenner」という「専用焚火台」があります。
センターポールに固定して、中で直接焚火をするという、「
ワイルド極まりない」アイテムです(笑)
Lavvo brennerの動画(helsportのサイト)
動画では何でしょう? 「炭」を入れてるのかな?
日本だと、「一酸化炭素」が問題になって売れそうにないです。
でも、さすがノルウェー、面白いですね(笑)
最後に
以上が、「バランゲルキャンプ」の紹介です。
このテントは、まだ「朝霧ジャンボリー」で1回しか張っていませんが、その時に感じたのは、想像していた以上に「
細部まで考え抜かれて作られている」と言うことです。
「縫製」や「シームテープ」などの作りは、もはや言うまでもありませんが、「スカートの構造」や、ベンチレーションの位置、操作する紐の素材など、手に取ってみて初めて気がつく事が多かったです。
特に、空気の流れ方などは、「
設計者のポリシー」のようなものを強く感じました。
「薪ストーブ」が注目され、冬幕がクローズアップされる季節となりました。
「ヘルスポート」はオシャレ系の「人気テント」に比べると、色もグリーンで、無骨な感じです。
しかし、その内に秘めた「
機能美」は、奥さんの「トキメキポイント」にもなりました。
いま、「冬幕」を考えている方にとって、この「ヘルスポート」は、その「選択肢」の1つとなりえる、素晴らしいテントだと思います。
おわり。
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