魅惑のティピー。HELSPORT 「Varanger Camp」その3 〜ギミック編〜

zero21kei

2017年09月13日 12:05

こんにちは。Kです。


全3回に分けて紹介しているヘルスポートの「バランゲルキャンプ 8-10」の最終回です。

北欧、ノルウェーの幕という事で、冬キャンプを想定した作りになっているようです。

その辺りの細かい所を紹介します。


Helsport HPより

性能の記事
2017/09/11



設営の記事
2017/09/12









ベンチレーション



「バランゲルキャンプ」の上部には、2枚の布を紐で操作する形の「ベンチレーション」が付いています。




操作は色分けされた「2本の紐」を引っ張ります。

この紐は長さがあるので、テントの中から手の届かない、上部の操作ができます。

」を引くと、幕が開き、「」を引っ張ると幕が閉じます。

ベンチレーションは2枚の幕で出来ているので、それぞれの操作用に、このロープが対角線上に「2カ所」あります。





テントの外側には、さらに「開くのを固定」するロープがあり、これにテンションをかけると、完全にフルクローズできます。





ベンチレーションには、「虫」の進入を防ぐ、メッシュがありますが、煙突を出せるように「全開」にする事が出来ます。





このメッシュは、紐を引っ張ると「全閉」しますが、高い位置にあるので、設営後に操作する場合は、踏み台が必要です。





この他、「バランゲルキャンプ」の特徴としては、上部のベンチレーションの他に、サイドに2カ所、「吸気口」があります。


通常のテントの場合、吸気はテント下面の隙間からおこないます。

晴れのキャンプならこれで十分換気されますが、「降雪時」は一番最初に塞がれる場所でもあります。


「バランゲルキャンプ」は、少し高さがある場所に「吸気口」があるので「雪が積もった時」でも、テント内が「窒息」しないようになっています。

なんか、「雪中専用」って感じですね。





この「吸気口」にも「モスキートネット」が付いていて、開閉可能です。

また、内側の紐を引けば、「全閉」にすることも出来ます。








スカート



バランゲルキャンプには「スカート」が付いています。

通常のテントの「スカート」は、テントの面ごとに、1枚づつ付いている事が多いですが、「バランゲルキャンプ」の「スカート」は、入口の1カ所以外、全て繋がっている「一体構造」となっています。

そのため、隙間が空かず、スカートが「風で捲れ上がる」ことが有りません。

また、幕をキレイに張ると、ピシッとスカートが地面に付くようになっているので、冬の風が強いときは威力を発揮してくれそうです。





テントは「八角形」ですが、それぞれの間に「ペグ」を打てる「リング」が付いているので、テントの下部を完全に密閉したいときは、ここにもペグ打ちすると、隙間風を防げます。

また、その時の換気は、先ほどの「吸気口」や「前室の扉」で調節できるようになっています。









インナーテント



インナーテントは入口の部分に、開口口があり、開け閉めが可能です。



テント下部には、テント本体とは逆方向の内側に「スカート」が付いていて、外気の進入を防ぐ構造になっています。

こちらも隙間の無い、「一体構造」となっています。


場合によっては、「薪ストーブ無し」でもテントの中は暖かそうですね。

また、本体の「吸気口」と同じ位置に開口口があるので、前幕を全閉しても「換気」させることが出来ます。





インナーテントには「サイドポケット」があり、ちょっとした小物を仕舞うことができます。





※Helsport HPより

オプションの「フロアマット」は、入口側から開く構造になっていて、薪ストーブを置いても「土間」を作る事が出来ます。









出入り口



「出入り口」には、前室があり、メッシュパネルが付いています。




内側から見るとこんな感じです。


入口は、センターで開くタイプですので、片側を開けておけば、出入りは楽です。

前室は「ギアシェッド」としても使えます。

そして「ティピーの弱点」である「雨や雪の時の出入り」がとても楽になり、入口付近を含めて幕内をフルに使えます。




また、前室の左右には明かり取り用の「ビニール製の窓」が付いています。



ただ、カーテンを閉めて、下に付いている「マジックテープ」を留めると。



窓が閉まり、「幕内のプライベート」を守ることが出来ます。












ロープ



外側の「ロープ」の取り付け位置には、赤い紐のついた「ゴムのリング」が装着されています。



ロープをしまう時は、この紐を引っ張り。。。。



ロープを巻いてくぐらせると。。。



このように「幕」にロープが固定出来るので、中々便利です。







本国には専用焚火台も・・・



日本での取り扱いはありませんが、本国ノルウェーにはテント内で使う「Lavvo brenner」という「専用焚火台」があります。

センターポールに固定して、中で直接焚火をするという、「ワイルド極まりない」アイテムです(笑)


Lavvo brennerの動画(helsportのサイト)

動画では何でしょう? 「炭」を入れてるのかな?


日本だと、「一酸化炭素」が問題になって売れそうにないです。


でも、さすがノルウェー、面白いですね(笑)










最後に


以上が、「バランゲルキャンプ」の紹介です。


このテントは、まだ「朝霧ジャンボリー」で1回しか張っていませんが、その時に感じたのは、想像していた以上に「細部まで考え抜かれて作られている」と言うことです。


「縫製」や「シームテープ」などの作りは、もはや言うまでもありませんが、「スカートの構造」や、ベンチレーションの位置、操作する紐の素材など、手に取ってみて初めて気がつく事が多かったです。

特に、空気の流れ方などは、「設計者のポリシー」のようなものを強く感じました。




「薪ストーブ」が注目され、冬幕がクローズアップされる季節となりました。


「ヘルスポート」はオシャレ系の「人気テント」に比べると、色もグリーンで、無骨な感じです。

しかし、その内に秘めた「機能美」は、奥さんの「トキメキポイント」にもなりました。


いま、「冬幕」を考えている方にとって、この「ヘルスポート」は、その「選択肢」の1つとなりえる、素晴らしいテントだと思います。




おわり。








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