こんにちは。Kです。
ノーキャンプがついに4週目に突入しました。(途中デイキャンプはしましたが・・・)
ここまでキャンプをしないで都市生活を続けていると、もはや「
立派な社会人として普通に生活」が出来てしまいそうです。。。
こういう「
危機的な状況」が続くと、深くドロドロとした記事が書きたくなります。
と言う事で、「カメラの記事」をお届けします(笑)
今回は「
フルサイズの功罪」と銘打ち前後編2回で、「デジタルカメラ」そのものを説明をしてみます。
「前編」では、「
カメラの分類とその違いについて」、デジタルカメラ本体の「
画質に影響する要素」について記事にしてみます。
「後編」ではそれを踏まえて、同じ一眼レフカメラでありながら、センサーサイズが違う「35mmフルサイズ」と「APSーC」の違いについてに触れてみようと思っていますが、まだ書いている途中なので、思いっきり変わるかもしれません(爆)
ハッキリ言ってこの記事を読んだところで「写真の腕前」には全く影響しない、コアな内容なので、カメラに興味がない方はここで引き返すのが賢明だと思います。
しかし、ちょっとでもカメラのディープな所を覗いてみたい方は是非お付き合いください。
今回は記事の性質上、いつもよりカメラの「専門用語」が多くなっています。
なるべく前後の文脈で内容を理解出来るように記事を書いたつもりですが、解らない言葉などがあったらご指摘ください。
それでは、蘊蓄記事のスタートです。
目くるめくデジカメの世界⑯ ~フルサイズの功罪~
一口にデジタルカメラと言っても、その種類から機種まで、膨大な数のカメラがあります。
それらを正確に比較するのはかなり難しく、キャンプ写真に興味を持ち、ちょっとデジタルカメラを買ってみようと思っても、いったい「
どのカメラがどういう写真が撮れるのか」という事が解らずにとても悩むと思います。
まして、カメラの世界はまさに「
底なし沼」のように暗く深いため、安易に立ち入ると大変危険です。
「良い写真」を撮る為にはフォトグラファーの力量も重要ですが、ある程度「
道具の性能」にも依存しています。
そのため、どうしても値段が高い高級カメラが「良いカメラ」と思われがちです。
しかし、「
良いカメラ」とは、それほど単純な話ではなく、仮に安いカメラでも素晴らしい写真が撮れる瞬間が存在します。
それらの違いを整理する意味で、まずは、「
カメラの種類」についてその基本的な部分を考察してみましょう。
デジタルカメラの種類
デジタルカメラは現在、大きな枠組みで、「一眼レフデジタルカメラ(一眼レフ)」「ミラーレスデジタルカメラ(ミラーレス)」「コンシューマーデジタルカメラ(コンデジ)」に別れていて、さらにデジタル写真と言う意味では、そこに「スマートフォン(スマホ)」などのカメラが加わります。
そして、一般的にこの違いは「一眼レフ=良い写真」「コンデジ=普通の写真」という感じで考えられているようです。
まあ、それはそれで「
正解」なのですが、その「
理由」については一般的に考えられている事より深いところにあります。
まず、各カテゴリーのカメラの違いは「
写真を撮る作業性の違い」です。
より「写真」に突き詰めていけば「一眼レフ」となり、より手軽に、簡単にと言う方向で考えると「コンデジ」の方向になります。
コンデジとは
※キヤノン オンラインショップより
「コンデジ」に関して言えば、基本的な設計思想は「
より簡単に写真を撮ること」にあると言えます。
ただし「より簡単に写真を撮ること」とは、言うは易く行うは難しで、コンデジに求められる物は「オート撮影性能」から「携帯性」「コストパフォーマンス」などなど多岐に渡ります。
そして、現在の「コンデジ」の多くは、それらを可能にするために、小型化された「センサー」と「レンズ」を装備し、軽量化され、持ち運びにストレスを感じないように配慮されています。
また、電源を入れてシャッターを押せば、誰でもあっという間に「綺麗な写真」が撮れるように作られています。
コンデジは汎用機が登場して以来、20年以上の月日が経ち、どのメーカーの機種もとても優れた性能を誇ります。
しかし、「より簡単に写真を撮ること」に特化している分、複雑な光学的な要素を使った写真(被写界深度など)が苦手となっていて、操作系統もボタンが少ない分、細かく設定しようとすればするほど、「液晶画面のメニュー」を弄らねばならず、かえって煩雑になります。
そのため、よりフォトグラファーの意図を反映させたい場合には、コンデジは物足りないカメラであるとも言えます。
一眼レフとは
それに対して、「一眼レフ」は、より「写真撮影に拘る」ため、フォトグラファーの意図した通りの動きや操作がしやすいように設計されています。
複雑な光学的な要素はもとより、大きなセンサーと大きなレンズを装着して、より「絵」を突き詰めた写真が撮れるように作られているのです。
それは逆に言えば、その「
操作系統」や「
メカニズム」を熟知しなければ、カメラの性能をフルに活用出来ないことを意味しています。
あえて、一眼レフについて誤解を恐れず言ってしまうと。
「
写真の複雑な要素を何も知らずにカメラ任せで撮影するだけなら、それはコンデジで事が足りる」
と言う事です。
しかし、そうは言っても「一眼レフ」を手に入れる(もしくは欲しい)方は。
「
綺麗な写真が撮りたい!」
という思いがあり、購入されるのだと思います。
それは、カメラを購入する動機としては十分だと思いますし、一眼レフには「
その魅力がある」があると言うことです。
ただ、買って満足するのではなく、その先にある「写真の世界」に是非足を踏み入れて欲しいと思います。
と言う事で、「一眼レフ」のもつ「オート機能」はコンデジの「オート」とは機械的な構造は同じですが、その「設計思想」は全く別の性質のものです。
一眼レフのオート機能は、フォトグラファーが意図した写真を瞬時に撮る為、そのサポートをするために設計されています。
ですので、「一眼レフだから綺麗な写真が撮れる」のではなく、「一眼レフ」は「コンデジでは表現が難しい領域」で、フォトグラファーの意図した写真を撮ることが出来るカメラなのです。
しかし、その分、大きなセンサーに大きなレンズを備えるので「一眼レフ」はごつくて重いカメラとなっています。
キャンプや旅行の最中に素敵な景色に出会ったとき「ポケットから取り出してカシャ!」という運用は、ドラえもんが現れる22世紀を待たねばならず、どうしてもカメラの運用に難点があります。
本当に「良い写真を撮る」という目的がないと、なかなか「
手軽に持ち歩くタイプのカメラでは無い」というのが一眼レフカメラの特徴であり、またその魅力なのです。
ミラーレスカメラとは
現在ある「ミラーレス」は「コンデジ」と「一眼レフ」の隙間を埋める存在となっていて、なにやら性能も画質も中途半端な位置づけとなっています。
ちなみに「ミラーレス」というのは文字通り「
鏡がない」カメラということです。
では、この「ミラー」とは何を指すかというと、「一眼レフ」の「レフ」の部分、つまり「レフレックス」という「光学ファインダー」に画像を写すための「ミラー」です。
ミラーレスは「一眼レフ」から「レフレックス」を外したカメラの総称です。
※一眼レフのレフレックスの構造
デジタルカメラの「開発史」から見た場合、ミラーレスの存在意義は、「一眼レフ」が持つ「
フィルム時代の遺産」を解消して、デジタルカメラのメリットを最大限に活かす存在、つまりいずれは「一眼レフ」を駆逐する可能性のあるカメラだと思っています。
というのは、一眼レフの最大の特徴である「
レフレックス」の機能は、「フィルムカメラ」としてのベストアンサーであり、デジタルカメラとしてみた場合、「レフレックス」そのものにはあまりメリットが無いからです。
デジタルカメラにとって「レフレックス」のデメリットは、「ミラーアップの振動」「ミラー構造によるボディーの巨大化」などがありますが、一番の問題点は「
撮影中は液晶画面に画像を表示出来ない事」です。
しかし、現在でも「レフレックス」を使った「光学ファインダー」が支持されいる理由は、「液晶画面」の「視認性」や「追随性」が「光学ファインダー」に比べて劣っている事、また、長年使い慣れた「光学ファインダー」への圧倒的な信頼感などがあります。
しかし、それも年々解消する方向で性能が上がっています。
すでにコンデジからは「光学ファインダー」が完全に駆逐されてる現状を考えると、液晶画面表示の利便性の差は明らかです。
しかし、この部分は「光学ファインダーファン」が多いため、中々難しい要素ですね。
一眼レフを愛用されている方は「液晶表示など必要無い」と思う人が多いと思いますが、今後のミラーレスカメラの動向によっては面白い展開が期待出来ます。
ただ、現状のミラーレスに関しては、コンパクトでありながら、一眼レフには劣るが高画質な写真が撮れるカメラであると言えます。
画質の違い
一般的にセンサーサイズが大きい程、画質が良くなると言われています。
確かにスマートフォン(スマホ)や、コンデジで撮った写真と35mmフルサイズの一眼レフで撮った写真では「画質に大きな差」があります。
ただし、それは単純に「センサーサイズ」だけの問題ではなく、複合的な要素によって生み出される事でもあります。
というのは、写真の画質を決めるのは、「レンズ」「センサー性能」「映像処理エンジン」です。
コンデジは、販売価格帯の関係上、パーツを低価格にする必要があるので、高性能で高額なレンズを装着する事は難しく、一眼レフに比べて大きく画質の面で劣っています。
また、センサーサイズも圧倒的に小さいため、ここでも差が生まれる原因となっています。
では、センサーサイズが35mmの1/4の「マイクロフォーサーズ」を採用する事の多い、ミラーレスや、「APSーCサイズ」のセンサーを搭載したカメラの場合はどうでしょう?
巷間よく言われている事として、
「センサーが大きい程1画素あたりの余裕があって画質がよい」
と言うのがあります。
※コンデジのセンサーは圧倒的に小さいので、細部の画質の違いが発生しやすいですが、APS-Cはそこまで大きな違いがありません。
ここについては、正直、細かい技術的な話が解らないので何とも言えません。(スミマセン・・・・・)
しかし、流石に「コンデジ」のセンサーサイズと、「35mm」のセンサーを比べると画質の差が生まれそうですが、私の感覚的には、少なくとも「APSーCサイズ」では「画質の大きな差」は生まれないと思います。
というのは、実際の写真を同メーカーの同世代機で見比べる限り、大きな差を見つけるのが難しいからです。
仮にその差があってもそれは「
ピクセル単位」まで拡大したときのディテールの差であって、写真としての画質を論じるレベルの差では無いと思っています(異論はあると思いますけど・・・)
それより、画質に大きな差が生まれるのは「
映像処理エンジン」の性能だと思います。
※CANON HPより
私の場合はキヤノンユーザーなので、今回はキヤノンの「映像処理エンジン」である「DIGIC」でお話します。
デジタルカメラは「センサー」で読み取った情報を「写真」にするために演算処理を行います。
この処理をする半導体のチップが「画像処理エンジン」です。
PCの「CPU」に相当しますが、この性能は「画質」を大きく左右します。
センサーは受けた光を電気信号にして画像処理エンジンへ送ります。
その時、受ける光の量が極端に少ない場合、映像信号に多くのノイズが乗ります。
キヤノンの「DIGIC」は2017年現在、最新世代としては「DIGIC7」になっています。
これは「DIGIC」としては7代目(DIGIC4+、DIGIC5+、DIGIC6+を含まず)で、キヤノンのエンジンとしてはすでに10代目のチップです。
カメラスペックにある「常用ISO値」はほぼこの映像エンジンの世代に依存していますので、世代が新しくなるほど高感度性能が上がっています。
「
高感度化」は通常写真を撮るようなシチュエーションである「日中の屋外」や「電気が付いている屋内」ではそれほど大きな影響はありません。
しかし、僅かな光、例えば星空や夜になると、その実力差が大きく出ます。
その部分をどう評価するのかで、カメラに対する考え方が変わりますが、少なくとも「高感度化」はあって邪魔になる物ではありません。
感覚的にはこの「映像処理エンジン」の性能は世代も重要ですが「
メーカーの技術力の差」が顕著に出る分野だと思います。
きちんと比較した訳では無いのであくまで印象程度のお話ですが、この分野は「カメラメーカー」が製造している物の方が、「家電メーカー」が製造している物より高感度性能はより優れているような気がします。
後編へつづく
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