タープにかかる力を数学的に考えてみる
こんにちは。Kです。
サイトの日よけや雨よけと活躍するのが「タープ」です。
また、テントとは違い、設営も自由でアイディア次第でいろいろな張り方が出来ます。
形も四角い「レクタ」5角形の「ペンタ」6角形の「ヘキサ」など様々です。
タープの設営はまさにキャンパーの腕の見せ所です。
でも、意外と難しいです。タープを張るの。
特にシワが寄ったり、弛んでいたりするとガッカリしてしまいます。
では、ピンと綺麗に美しくタープを張るにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、「大きな力で引っ張れば良いのです」
まあ、当たり前ですね。
ただ、限られた腕力で大きな力を得るにはどうしたらよいのか? と言うのが今回の記事のポイントです。
今回はタープにかかる力を「数学的」に「力のベクトル」で考えてみたいと思います。
はい、うちの奥さんがため息をつく、蘊蓄系記事でございます。
興味のない方は最後の方に答えが書いてありますのでそちらをご覧ください。
ただ、答えは「当たり前」の事なのですけど・・・・・・。
まず、タープを横から見てみます。

●モデルはヘキサタープを2本のポールで支えている所です。
このように張られた場合、タープは左右の張り縄が引っ張りあう事により、力の「釣り合い」がとれています。
但し、タープにかかる力は左右方向ですが、ロープは地面にペグダウンするため、斜め下に向かって伸びています。
と言う事は、ロープの力は左右に引っ張る以外にも分散しているという事です。
では、この力がどうなっているのかを「ベクトル」で分解してみます。

「地面からの反発力」は図には書いて言いませんが、「ポールが地面を押す力」の反発力です。
このように「タープを引っ張る力」はロープの「引っ張る力」と「地面からの反発力」の「合力」でできているのが解ります。
タープを綺麗にピンっと張るにはこの「合力」を大きくする必要があります。
まあ、ロープをより強く引っ張れば良いのですが、それ以外の方法を探っていきます。
(ちなみに、これから先、「ロープを引っ張る力」は全て同じ力です)
①張り縄をより遠くに張ってみる

張り縄の角度が水平に近くなるほど「タープを引っ張る力」が強まる事が解ります。
その代わり、遠くなればなるほど、「ポールを地面に押さえつける力」は弱くなります。
つまりポールが倒れやすくなるという事ですね。
但し、ポールが倒れやすくなるほど遠くに張れる広大なキャンプ場は希で、どちらかと言うと狭くて近場にペグダウンしてしまいます。
そうすると図とは逆方向にベクトルが移動するので、「タープを引っ張る力」がどんどん弱まって、たるみの原因となるのが解ります。
②次にポールを内側に傾けてみます。

ポールを傾けると、今度は「地面の反発力」の角度が変わり、「タープを引っ張る力」がまた強くなるのが解ります。
ポールを傾けるとその分タープが下がって来ますので、あまり極端な角度は付けられませんし、傾きすぎてもかっこ悪いです。
ただ、タープを引っ張ってテンションを強めにかけたい時は、ポールをちょっと内側に傾けると「タープを引っ張る力」が強まり綺麗になります。
最初の図に比べると、①と②をすると、ずいぶんと「タープを引っ張る力」が強くなる事が解ります。
③ロープの開き角を狭くする
次にタープを上から見てみます。

メインポールの張り縄は「2本」にする場合が多いです。
これは、2本で引っ張った方が「合力」で力が強い事、また、開き角を付ける事で横からの力により強くなる為です。
ただし、問題は開き角です。
図は開き角が90°と30°の場合です。
左右に分かれるロープの力もベクトルによる「合力」でタープを引っ張ります。
図を見て解るように角度が開きすぎるとタープを引っ張る力は弱くなります。
理論上では90°が一番安定しますが、タープの場合左右方向の張り縄だけで支えるわけではありません。
メインの張り縄の他に、図で言うと、上下方向にも引っ張るので、張り縄の角度は90°以下で十分です。
理想の角度は解りませんが、おそらく30°くらいで良いと思います。
ということで、タープを綺麗に張るには
①なるべく張り縄を遠くに張る
②ポールを内側に傾ける
③2本の張り縄の場合、開きすぎない
という、「タープの張り方の教科書」に書かれている通りの結論が導き出されました(笑)
ちなみに「数学的に考える」と言っていますが、それほど数学得意ではないので、間違っているかもしれません。
その場合はご指摘ください。直します。


サイトの日よけや雨よけと活躍するのが「タープ」です。
また、テントとは違い、設営も自由でアイディア次第でいろいろな張り方が出来ます。
形も四角い「レクタ」5角形の「ペンタ」6角形の「ヘキサ」など様々です。
タープの設営はまさにキャンパーの腕の見せ所です。
でも、意外と難しいです。タープを張るの。
特にシワが寄ったり、弛んでいたりするとガッカリしてしまいます。
では、ピンと綺麗に美しくタープを張るにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、「大きな力で引っ張れば良いのです」
まあ、当たり前ですね。
ただ、限られた腕力で大きな力を得るにはどうしたらよいのか? と言うのが今回の記事のポイントです。
今回はタープにかかる力を「数学的」に「力のベクトル」で考えてみたいと思います。
はい、うちの奥さんがため息をつく、蘊蓄系記事でございます。
興味のない方は最後の方に答えが書いてありますのでそちらをご覧ください。
ただ、答えは「当たり前」の事なのですけど・・・・・・。
まず、タープを横から見てみます。

●モデルはヘキサタープを2本のポールで支えている所です。
このように張られた場合、タープは左右の張り縄が引っ張りあう事により、力の「釣り合い」がとれています。
但し、タープにかかる力は左右方向ですが、ロープは地面にペグダウンするため、斜め下に向かって伸びています。
と言う事は、ロープの力は左右に引っ張る以外にも分散しているという事です。
では、この力がどうなっているのかを「ベクトル」で分解してみます。

「地面からの反発力」は図には書いて言いませんが、「ポールが地面を押す力」の反発力です。
このように「タープを引っ張る力」はロープの「引っ張る力」と「地面からの反発力」の「合力」でできているのが解ります。
タープを綺麗にピンっと張るにはこの「合力」を大きくする必要があります。
まあ、ロープをより強く引っ張れば良いのですが、それ以外の方法を探っていきます。
(ちなみに、これから先、「ロープを引っ張る力」は全て同じ力です)
①張り縄をより遠くに張ってみる

張り縄の角度が水平に近くなるほど「タープを引っ張る力」が強まる事が解ります。
その代わり、遠くなればなるほど、「ポールを地面に押さえつける力」は弱くなります。
つまりポールが倒れやすくなるという事ですね。
但し、ポールが倒れやすくなるほど遠くに張れる広大なキャンプ場は希で、どちらかと言うと狭くて近場にペグダウンしてしまいます。
そうすると図とは逆方向にベクトルが移動するので、「タープを引っ張る力」がどんどん弱まって、たるみの原因となるのが解ります。
②次にポールを内側に傾けてみます。

ポールを傾けると、今度は「地面の反発力」の角度が変わり、「タープを引っ張る力」がまた強くなるのが解ります。
ポールを傾けるとその分タープが下がって来ますので、あまり極端な角度は付けられませんし、傾きすぎてもかっこ悪いです。
ただ、タープを引っ張ってテンションを強めにかけたい時は、ポールをちょっと内側に傾けると「タープを引っ張る力」が強まり綺麗になります。
最初の図に比べると、①と②をすると、ずいぶんと「タープを引っ張る力」が強くなる事が解ります。
③ロープの開き角を狭くする
次にタープを上から見てみます。

メインポールの張り縄は「2本」にする場合が多いです。
これは、2本で引っ張った方が「合力」で力が強い事、また、開き角を付ける事で横からの力により強くなる為です。
ただし、問題は開き角です。
図は開き角が90°と30°の場合です。
左右に分かれるロープの力もベクトルによる「合力」でタープを引っ張ります。
図を見て解るように角度が開きすぎるとタープを引っ張る力は弱くなります。
理論上では90°が一番安定しますが、タープの場合左右方向の張り縄だけで支えるわけではありません。
メインの張り縄の他に、図で言うと、上下方向にも引っ張るので、張り縄の角度は90°以下で十分です。
理想の角度は解りませんが、おそらく30°くらいで良いと思います。
ということで、タープを綺麗に張るには
①なるべく張り縄を遠くに張る
②ポールを内側に傾ける
③2本の張り縄の場合、開きすぎない
という、「タープの張り方の教科書」に書かれている通りの結論が導き出されました(笑)
ちなみに「数学的に考える」と言っていますが、それほど数学得意ではないので、間違っているかもしれません。
その場合はご指摘ください。直します。
コメント
シワが出来ない様に張るには、メイン以外の張り綱の角度だと思うのですが、どうでしょう?
メインも、それ以外も、ほどほどのチカラで張るのは大事だとは思います。
メインも、それ以外も、ほどほどのチカラで張るのは大事だとは思います。
>※※の見習いさん
こんにちは。ご指摘有り難うございます。
記事は「張り方」より「力のかかり方」にクローズアップしているので、モデルとてメインの張り縄のみの説明になってました。
仰るとおりタープを綺麗に張るには補助の張り縄の角度や力のかけ方などがとても重要です。
「タープを立ち上げるメインラインのテンションがきっちりかかれば、後の張り縄は比較的楽に張れるかな?」
と勝手に思っていたので説明不足になってました。
こんにちは。ご指摘有り難うございます。
記事は「張り方」より「力のかかり方」にクローズアップしているので、モデルとてメインの張り縄のみの説明になってました。
仰るとおりタープを綺麗に張るには補助の張り縄の角度や力のかけ方などがとても重要です。
「タープを立ち上げるメインラインのテンションがきっちりかかれば、後の張り縄は比較的楽に張れるかな?」
と勝手に思っていたので説明不足になってました。
この記事の内容にはポールと地面の摩擦のfactorが抜けています。
ポールが地面と一体になっていて、またポールが地面からずれる事がないのであれば、こちらの理論が一番タープ、ポール、ロープに対してバランスが取れた負荷と考える事がありますが、実際にはそうではありません。
強風などの際にポールが地面から外れるリスクを考えた場合、ポールは地面に対して垂直がよいです。ロープ、タープ、ポールの接合点は通常固定されているので、ポールを斜めにしなければいけない程気にする必要はないのです。
ポールが地面と一体になっていて、またポールが地面からずれる事がないのであれば、こちらの理論が一番タープ、ポール、ロープに対してバランスが取れた負荷と考える事がありますが、実際にはそうではありません。
強風などの際にポールが地面から外れるリスクを考えた場合、ポールは地面に対して垂直がよいです。ロープ、タープ、ポールの接合点は通常固定されているので、ポールを斜めにしなければいけない程気にする必要はないのです。