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高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜

こんにちは。Kです。


高ボッチ高原の雲海

10月〜12月初旬にかけて、高頻度で出ると言われているにも関わらず、我々の過去のチャレンジは「全敗」と言う手痛い成績です。


ただ、今までは天気予報を見て「晴れなら出るじゃね?」というノリで突撃てました。


でも、雲海が出る時と出ない時。


それは「神様の気まぐれ」では無く、気象条件に基づく物理的な「法則」があるはずです。


と言う事は、「雲海が出た日」と、「雲海が出なかった日」をつぶさに観察していけば、「雲海が出る気象条件」を見つけることが出来るのではないか?

という事に思い至ったのです(遅いけど)


でもどうやって、いつ発生するか解らない雲海の情報を集めれば良いのでしょうか?






高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜







高ボッチ高原雲海研究スタート


そのきっかけは、10月31日。

高ボッチに敗れたおっさんたちの「グループLINE」から始まりました。


そこで霧の雪辱に燃える、某miniパパさんが探し出して張ったのが、「高ボッチ高原のライブカメラ」でした。



高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜
※高ボッチ高原ライブカメラのHPより

高ボッチ高原ライブカメラ


このライブカメラは「富士山方向」を見る事が出来るので、雲海が発生するればライブで見ることが出来ます。

ですので最初は、「行こうと思って止めた日の答え合わせに使えるね。」という感じでした。



ただ、よく考えてみると、これを毎日かくにんすれば、雲海が出た日と出なかった日を確定出来ます。


ということは頑張って続ければ、雲海発生条件を解るようになるのではないかとなったのです。(やったね)


とはいえ、「雲海出た」「雲海で無かった」のカウントだけでは何の意味もありません。

その、出た出ない、の気象条件の差が欲しいわけです。


そうなると、次に必要なのは「気象情報」になります。


特に私たちが狙っているのは、諏訪湖に広がる「雲海」なので、「諏訪市の気象データ」が必要です。



ということで、「気象庁」のHPを検索。


すると、諏訪市内に高性能の「アメダス」が設置されている事が解りました。



高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜
※気象庁のHPより

諏訪の過去の気象データ


ここでは、降水量だけでなく、「気圧(hPa) 気温、露点温度、湿度、風速・風向、天気」という、まさに「雲海発生」に直接影響しそうな細かいデータが手に入ります。


あとは、全体での気象状況を把握するため、「過去の天気図」からその日の朝の天気図を入手します。



これで、雲海の有無、それぞれの「諏訪市の気象データ」とその時の「天気図」が解るようになりました。


あとは、集めたデータを見比べることにより、そこに「気象条件の差」を見つけられれば、これが雲海発生予測の鍵となるかも知れないのです。




ということで、11月1日朝から、この記事の執筆時点までのデータを集めました。


そして、おっさんたちがあーだこーだと言いながら、そのデータを解析することにより、雲海発生予測に役立ちそうな条件をいくつか見つけたのです。








雲海発生のメカニズム


解析に入る前に、そもそも雲海は、どういったメカニズムで発生するのでしょう?


一般的に見かける説明は下記の通りです。

日没後、冷たい空気は下の行き、暖かい空気は上に登ります。

盆地では、下に来た冷たい空気が溜まっていきます。


そして夜が晴れていると、地表面は「放射冷却」と呼ばれる現象により、熱が電磁波となって放出されます。

そのため、地表面の空気はさらに冷やされていきます。


空気は冷やされると、露点と呼ばれる水蒸気が水になる温度が下がり、空気にいられなくなった水蒸気が雲となります。

雲は上空に登って行きますが、上空にある暖かい空気との境目(逆転層)より上に登れず、逆転層に達したくもは、横方向に広がり「雲海」となります。


高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜



このメカニズムが発生する条件として考えられるのは、



「晴れていること(上空に雲があると放射冷却がおこらないため)」

「日中と夜の寒暖差が大きいこと(差がないと露点温度にたっしないため)」

「風がないこと(風があると撹拌されて冷気と暖気の分離が起きないので)」



と言えそうです。


では、この「仮説」が正しいか、実際の観測データを確認してみます。







観測データの内訳


まず、この16日間で、晴れて雲海が発生したのは「3日」。

そして、晴れているけど雲海が出なかったのは「4日」。

最後に雨や霧で何も見えなかったのが「9日」です。


ただ、これだとサンプルが少ないので、ネット情報で雲海が確認出来た日や、過去の実績などを追加。

都合、雲海発生データが7件、雲海発生しなかったデータが6件、何も見えないが8件、合計22日分のデータが集まりました。






解析


先ずは雲海発生時の特徴を調べて見ます。(※ ここで分析する「諏訪市」の天気であり、高ボッチ山頂とは異なります。)



「天気」

当然、雲海が発生する時間帯である3時〜5時頃は「晴れ」になっています。(ただ雲海が発生すると曇りとなる場合があります)


それ以外の時間帯は、1件の例外を除き、「前日15時以降から晴れ」が続いていました。(途中、1,2時間だけ曇りと観測される場合はありました)


そして例外とした日に関しては、前日の8時〜16時まで「雨」が降っていて、そこから曇りとなり、深夜に晴れて、明け方に雲海が発生したパターンでした。




「湿度」

湿度の観測はそのまま雲海発生に直接関係する重要な要素です。

そして、雲海発生に共通しているのは「朝3時以降に湿度が90%以上ある」という事でした。

逆に富士山が見えるけど雲海が出なかった日は全て90%未満(最大で88%)でした。


これは、雲海発生有無を知るための重要な手がかりになりそうです。




「風速」

雲海発生日の「前日の21時 〜 当日6時まで、平均風速は 2.0m/s 未満」でした。(一時的に2.1m/sを記録した日の雲海発生はありました)

また、前日も風が穏やかである事が多く、風が強いとしても、21時までには収まっています。


逆に強風(4m/s以上)の時は、全て高ボッチ高原が「雲」で覆われて何も見えない日でした。





「天気図」

天気図の特長としては、雲海が出た7件のうち、5件は「移動性高気圧」に関東甲信地方がすっぽりと覆われていました。

高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜
※気象庁のHPより




低気圧の範囲で発生した2件も、気圧の高低差が低く、気象的には安定した空気だったようです。

高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜
※気象庁のHPより





当たり前ですが、低気圧は「曇りや雨」をもたらしますので、低気圧や前線が停滞する天気図の時は全て「霧ボッチ」になりました。

高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜
※気象庁のHPより








雲海発生の気象条件


以上のよう感じで、分析をしてみました。

ここで解ったのは雲海発生の仮説と、気象条件がほぼ一致したと言う事です。


そして、高ボッチ高原の雲海については、単純な「晴れ・湿度・無風」という話以上の具体的な数値が得られました。


その内容を簡単にまとめると以下の点が「高ボッチ高原での雲海発生条件」と言えそうです。


前日の15時以降、晴れ続けるか、雨であれば夕方に上がり、その日の深夜までに晴れになること


3時の時点で湿度が90%以上になること


前日の21時以降は風速が2.0m/s以下となること



この条件がクリアされると予想できれば、確度の高い雲海予想が出来るようになりそうです。










私たちの現時点での予測方法


まず、晴れるか? 風が弱いか?は、ある程度、予想天気図で解ります。

特に移動性高気圧に覆われた日は、条件が良いことが多く、この気圧配置の時に、高ボッチ周辺の天気予報や、windyなどの気象アプリを使い、雲海発生条件がクリアされているか確認します。


ただ、残りの「湿度」に関しては予測が難しいです。


天気予報や、気象アプリには、「湿度予想」が出来る物がありますが、今回、その湿度予想と観測による実測値の乖離が大きく、とても90%と85%の微妙な差を見分けることは出来ませんでした。(サイトによっては気温が変わるのに湿度はずっと80%などと、明らかにおかしな表示をするものもありました)


そこで、注目したのが前日の「実況湿度」です。

これは、「現在の気温」のように、アメダスの速報値を出しているので、そこでその時間帯の正確な湿度が解ります。


雲海が出た7件のデータを見ると、「前日の15時に湿度が50%以上(最低は49%)」あると、当日朝に90%を越えるようです。

逆に晴れたけど湿度が90%に届かなかった日は、前日の15時の湿度が40%前半(最大44%)」となっていました。

どちらにしろ、「前日の湿度高いと雲海発生率は上がり、低いと発生率が下がる」ようです。




高ボッチ高原雲海予想 〜中間報告書〜
※僅かな湿度差で雲海が決まるため、完全に予測するのは難しいですが、15時で49%、21時に76%くらいあると出る可能性が高そうです。


このため、高ボッチに出撃する日の前日15時、諏訪の湿度を確認して、50%以上あれば発生率が高く、40%以下であれば出にくいという予想が立てられます。






さいごに


今月は、14日〜16日は晴れていて、そのうち、15日と16日に雲海が発生しました。

この時、14日に関しては、前日の湿度が低く、雲海が出ないと予想し、15日と16日は雲海が出ると予想して、見事に全て的中させました。


この勢いで現在、次の雲海発生は、天気図などだけでの予想ですが、21日(火)と22日(水)だと考えています。(外れるかもしれませんが・・)




もちろん。この予想は始めたたばかりで、サンプルも少なく、今後、別な条件が加わる事により、書き換えらて行くと思います。

また、確証が持てない「仮説」も多く、とにかくデータを集めることでそれらが少しずつ解ってくるかもしれません。


そのため「中間報告書」というタイトルを付けました(笑)



この2週間、こうやって仲間と雲海予想をするのが楽しく、それなりに成果も出たので、ここでブログ記事としてまとめて見ました。


作った資料に関しては、色々なところから集めたため、著作権などの問題に抵触する可能性があるため公開はしません。

ただ、詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、直接お尋ねください。



高ボッチ高原で栄光を掴む、その手助けになれたなら幸いです。



おしまい。。。。。






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コメント
おお、15時の湿度で50%以上ですか
毎日やり取りしていたはずなのに見落としていました(爆)
しかし実況湿度ってどこで見るんですかね
Eg兄が見てたのは知ってるけどw

しくしく
2023年11月17日 21:21
しくさんこんにちは。

15時のしくって言ってたやつですね。
とりあえず、明日21(火)は、天気は平気。15時の湿度も63%あるので、ほぼ雲海でそうですね。

「現在の湿度」は、グーグルで「現在の気温」を調べると、一緒に出てきますよ。

zero21keizero21kei
2023年11月20日 15:31

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