薪ストーブをよりよく運転するための「薪の燃え方」の話。
Dec 1 , 2016
こんにちは。Kです。
季節の移り変わりもはやいもので、もう師走ですね。
東京でも今朝の最低気温は5℃、かなり冷え込みを感じるようになりました。
ということは、冬キャンプのシーズンがやってきたと言うことです(笑)
冬キャンプの楽しみ方、特に暖の取り方は、焚き火、薪ストーブ、石油ストーブなど人それぞれです。
私たちは「Fb.ストーブ」という薪ストーブを使って冬キャンプをしています。

以前に薪の種類について記事を書きました。
今回は続きのような記事で「薪の燃え方」お話です。
もちろん。マニアックな「蘊蓄」記事です(笑)
「薪が燃える」というと「木」がそのままメラメラ燃えるイメージですが、実際は薪の燃焼には段階があり、厳密に言うと「木」自体は燃えていません。
では、「薪」はどういった手順で燃えているのでしょうか?
まず、薪には含有する「水分」があります。

薪は10%〜30%ほど水分があります
薪は熱せられると「100℃」くらいで、含有する「水分」の蒸発が始まります。
薪を燃やした時、最初に出る白い煙で、あれはほとんどが水蒸気です。
この時、薪の水分が多すぎると、この蒸発に多くのエネルギーを費やしてしまいますし、なかなか燃えません。
その後、温度が上がり「260℃」くらいを超えると、樹脂などの成分がガスとして放出されるようになります。
そのガスに引火した状態がいわゆる「薪が炎を上げて燃えている」状態です。(炎自体の温度は600℃以上あります)
この温度帯ですと、薪自体の温度が低いので、未燃焼成分である「煙」や「煤」が大量に出ます。

薪の燃え初め煙突から大量の煙が出ている状態です
さらに温度が上がり、500℃以上になると、木の中の植物細胞を形成する成分が分解して、水素やメタンなどが発生して燃え、安定した炎が出るようになります。
この温度以上だと煙や煤も少なくなります。

ここまでが、「炎が出る」燃焼過程です。
その後、薪は含まれている燃焼成分が出尽くすと、残った「炭素」が燃えます。
これが「熾火(おきび)」という状態で、要するに「炭火」ですね。
炭火の燃焼は、ご存じのように「炎」はでませんが、大体700℃〜1000℃くらいあり、薪の燃焼では一番温度が高く安定した燃焼が続きます。

薪の下の方で真っ赤になっているのが熾火です
その後、残った炭素が燃え尽きると、燃焼に必要のない「灰」が残って終了します。

ただ、「灰」も全く必要ないと言うわけでなく、灰に含まれる「炭酸カリウム」は助燃触媒となり、薪や炭に火を付けやすくする効果があります。
「薪の燃えさし」や「消し炭」が新品と比べて火付きが良いのはこのためです。(昔の囲炉裏や火鉢などに灰を残すのもこの作用を利用した知恵ですね)
ちなみに「薪ストーブ」を綺麗に運転するには「熾火」の量に注意して、薪の投入のタイミングを見ます。
特に「針葉樹」は熾火の時間が比較的短いため、気がつくと熾火が終わって灰になっている事があります。
この燃焼サイクルを利用して、的確なタイミングで薪を入れていくと、冬キャンプの薪ストーブの性能をフルに引き出せます。
季節の移り変わりもはやいもので、もう師走ですね。
東京でも今朝の最低気温は5℃、かなり冷え込みを感じるようになりました。
ということは、冬キャンプのシーズンがやってきたと言うことです(笑)
冬キャンプの楽しみ方、特に暖の取り方は、焚き火、薪ストーブ、石油ストーブなど人それぞれです。
私たちは「Fb.ストーブ」という薪ストーブを使って冬キャンプをしています。

以前に薪の種類について記事を書きました。
2016/11/22
今回は続きのような記事で「薪の燃え方」お話です。
もちろん。マニアックな「蘊蓄」記事です(笑)
「薪が燃える」というと「木」がそのままメラメラ燃えるイメージですが、実際は薪の燃焼には段階があり、厳密に言うと「木」自体は燃えていません。
では、「薪」はどういった手順で燃えているのでしょうか?
まず、薪には含有する「水分」があります。

薪は10%〜30%ほど水分があります
薪は熱せられると「100℃」くらいで、含有する「水分」の蒸発が始まります。
薪を燃やした時、最初に出る白い煙で、あれはほとんどが水蒸気です。
この時、薪の水分が多すぎると、この蒸発に多くのエネルギーを費やしてしまいますし、なかなか燃えません。
その後、温度が上がり「260℃」くらいを超えると、樹脂などの成分がガスとして放出されるようになります。
そのガスに引火した状態がいわゆる「薪が炎を上げて燃えている」状態です。(炎自体の温度は600℃以上あります)
この温度帯ですと、薪自体の温度が低いので、未燃焼成分である「煙」や「煤」が大量に出ます。
薪の燃え初め煙突から大量の煙が出ている状態です
さらに温度が上がり、500℃以上になると、木の中の植物細胞を形成する成分が分解して、水素やメタンなどが発生して燃え、安定した炎が出るようになります。
この温度以上だと煙や煤も少なくなります。

ここまでが、「炎が出る」燃焼過程です。
その後、薪は含まれている燃焼成分が出尽くすと、残った「炭素」が燃えます。
これが「熾火(おきび)」という状態で、要するに「炭火」ですね。
炭火の燃焼は、ご存じのように「炎」はでませんが、大体700℃〜1000℃くらいあり、薪の燃焼では一番温度が高く安定した燃焼が続きます。

薪の下の方で真っ赤になっているのが熾火です
その後、残った炭素が燃え尽きると、燃焼に必要のない「灰」が残って終了します。

ただ、「灰」も全く必要ないと言うわけでなく、灰に含まれる「炭酸カリウム」は助燃触媒となり、薪や炭に火を付けやすくする効果があります。
「薪の燃えさし」や「消し炭」が新品と比べて火付きが良いのはこのためです。(昔の囲炉裏や火鉢などに灰を残すのもこの作用を利用した知恵ですね)
ちなみに「薪ストーブ」を綺麗に運転するには「熾火」の量に注意して、薪の投入のタイミングを見ます。
特に「針葉樹」は熾火の時間が比較的短いため、気がつくと熾火が終わって灰になっている事があります。
この燃焼サイクルを利用して、的確なタイミングで薪を入れていくと、冬キャンプの薪ストーブの性能をフルに引き出せます。
コメント
こんにちは!
いつも勉強になります!
一つ教えて欲しいのですが、煙突の取り回しが僕の場合、本体⇨エルボー⇨真上3mだけのシンプルな取り回しなのですが、ダンパーつけた方が撒きの燃焼効率は良くなるのでしょうか?
ダンパー無しでも本体正面に付いている空気穴で調整出来ますか?
本題と場違いな質問をお許し下さいm(_ _)m
いつも勉強になります!
一つ教えて欲しいのですが、煙突の取り回しが僕の場合、本体⇨エルボー⇨真上3mだけのシンプルな取り回しなのですが、ダンパーつけた方が撒きの燃焼効率は良くなるのでしょうか?
ダンパー無しでも本体正面に付いている空気穴で調整出来ますか?
本題と場違いな質問をお許し下さいm(_ _)m
こんにちは。
ブログ拝見しました。ピカピカの時計型薪ストーブですね。
煙突のダンパーは「燃焼効率を上げる」ので無く、煙突の排気を絞って「燃焼抑制する」装置です。
ゆっくり燃やしたい時に絞って調節する感じです。
詳しくは駿河野猿さんのブログへコメントさせて頂きますね。
ブログ拝見しました。ピカピカの時計型薪ストーブですね。
煙突のダンパーは「燃焼効率を上げる」ので無く、煙突の排気を絞って「燃焼抑制する」装置です。
ゆっくり燃やしたい時に絞って調節する感じです。
詳しくは駿河野猿さんのブログへコメントさせて頂きますね。
初めまして!
TORI PAPAと申します。(^^)
薪ストーブの記事について、色々と拝見させて頂きました。
自分、薪ストーブのスタートが、ちっぽけな知識と、゛習うより慣れろ!”状態だったので、人から質問されても、〇〇な感じだよ。。。。という抽象的な答えしか返せません。(汗)
経験だけで遊んでいる感じです。
zero21keiさん、よく勉強や検証されていますね。
凄いです。
これからも、薪スト記事、楽しみにしていまーす!♪
お気に入りに登録させて下さいね!☆
TORI PAPAと申します。(^^)
薪ストーブの記事について、色々と拝見させて頂きました。
自分、薪ストーブのスタートが、ちっぽけな知識と、゛習うより慣れろ!”状態だったので、人から質問されても、〇〇な感じだよ。。。。という抽象的な答えしか返せません。(汗)
経験だけで遊んでいる感じです。
zero21keiさん、よく勉強や検証されていますね。
凄いです。
これからも、薪スト記事、楽しみにしていまーす!♪
お気に入りに登録させて下さいね!☆
TORI PAPAさん。こんばんは。はじめまして。
ブログ拝見しました。すごい薪ストーブをお使いですね。
しかも、オリジナルで製品化までされているとは。
もともと調べる事が好きな性格なのでこんな感じのブログになってます。
でも、蘊蓄垂れながら、結局は経験で遊んでいるのは内緒です(笑)
お気に入り登録ありがとうございます。私もリンクを貼らせて頂きますね。
ブログ拝見しました。すごい薪ストーブをお使いですね。
しかも、オリジナルで製品化までされているとは。
もともと調べる事が好きな性格なのでこんな感じのブログになってます。
でも、蘊蓄垂れながら、結局は経験で遊んでいるのは内緒です(笑)
お気に入り登録ありがとうございます。私もリンクを貼らせて頂きますね。
おはようございます~
薪ストも奥が深いですね~
始める前に色々と知識が蓄えられるのでzero21keiさんのブログは助かります(笑)
窓からの炎はやっぱいいな~
薪ストも奥が深いですね~
始める前に色々と知識が蓄えられるのでzero21keiさんのブログは助かります(笑)
窓からの炎はやっぱいいな~
こんにちは。
大きい窓いいですよ〜。
ストーブに火を入れたら、いつも夫婦で無言で眺めてます(笑
大きい窓いいですよ〜。
ストーブに火を入れたら、いつも夫婦で無言で眺めてます(笑